量が質を完補する。
2024/6/30公開
僕らが訓練するときによくやる方法
僕がキャッチコピーを書く場合、一案件で300本くらい書く事が多いです。
時間的な制約でそれより少ないこともあります。また時間があれば1000本書きます。
いきなり書くのではなくヒヤリングや下調べなど情報をとってから行います。
また、デザイナーではないのですが、チラシでもウェブサイトでも手書きでラフ描きます。通常は20くらいですが、時間的に可能であれば手書きで100案書きます。その中から使えそうなものをデザイナーに提出します。必ずしもこうしろというわけではなく自分はこう考えたと伝えます。
これは知り合いのデザイナーさんに教わった方法ですが、コピーライトと同じだなと思い実践しています。
ラジオCMの企画依頼が来た事がありましたが、コンテ案60本書きました。100本書くと決めていたのですが、他案件回しながら二週間ではやはり無理があり、途中で諦めそこから選んで提出しました。
なぜそのようなことをするのか。
それは思ってもいないアイデアを出すためです。誰も思いついていない、けども核心をついたもの。
これはコピーライターの仲畑貴志さんがおっしゃっていたことなのですが、大抵はどこかでみたキャッチコピーや広告デザインのフォームに沿って書いてしまう。
でもそれでは今世に出ているものと変わらない。それでは目立たないのです。
また谷川雅計さんはあらゆる角度から商品を見るため、コピーライター講座で僕が教わってきた梅本洋一さんは誰も開けていない扉を開くためとおっしゃっています。
数書くと、商品の周辺の世界、購入者や生産者も含めさまざまなところに想いを馳せます。全く関係ないものを結びつけたりもします。
そこにコレ!という訴求ポイントやアイデアがあったりする。それを発見する。
そのためには表層の思いつきからさらに踏み込みたいのです。
そのようにして書いたものの中から、今回使えるもの、消費者にとり意味のあるものを選びます。
(選ぶのに基準がないとおかしなものを選んでしまい数書いたことが水の泡となりますw そのお話はまた次回)
仲畑さん、谷川さん、梅本さんはそれぞれ表現は違いますが、言ってることは同じです。
そしてそれはデザインや動画コンテでも言えると思っています。
イチローさんはマシン相手に相当数打っていたそうですが、おそらくやっていた作業はこれに近いのではと思っています。ただ数打つのでなくいろいろ考え試していたのではないか。
一般の方へお勧めの手法
もちろん一般の方がこういうことをするのは難しいでしょう。プロを目指すわけではないのだから。
そこで試して頂きたいのが「10分3ラウンド」
10分集中して考える。それを3ラウンドやってみる。
販促でも何でもいいのですが、1行一文単位の言葉にしてみたり簡単な絵で何個も書いていく。
その時のコツですが、書いたものをいちいち審査しない。
おかしなこと、絶対できないだろうということでもいいので思いつきをどんどん書いていく。
そして3ラウンド終わった後に書き出したものを眺め、今度は実現可能か、効果がありそうかを今度は厳しく見て選んでいく。その時に選ぶ基準を明確にしておくことが大切です。箇条書きなどにしておくといいでしょう。
いいのが出た!と思ってもそこで即決せず、1日以上おいて選ぶのがいいです。
「いいのが出た!」と思うときは自分のアイデアに酔ってることも多く、一旦離れることで平易な目で見れます。
また3ラウンド続けてではなくてもいいです。
一日の仕事終わりに1ラウンドだけ、それを3日やってみるでもいいです。
10分でも集中すると結構疲れたりもします。
必ずいいアイデアは出ると保証はできませんが、可能性は高まる。
また頭が鍛えられると思います。
これは!というアイデアが出た時の喜びは経験しないとわからないかも。ホームラン打ったような気分になりますw
ご興味あればお試しあれ😀